「嫌い箸」 ・・・
食卓ではしてはいけないお箸の使い方
日本では、「箸に始まり箸に終わる」といわれ、持ち方だけではなく、お箸の使い方も重要視されています。
・一緒に食事をしている人を不快にさせるもの
・お箸や器を傷つけるもの
・仏事に関わるもの、縁起が良くないとされているもの
大きく分けると3つに区別されます。細かく分けると70種類くらいあるといわれています。
その中のいくつかをご紹介します。
箸を使う人とその場を美しく見せることが、箸の作法です。
無意識の内についついやってしまいそうなしぐさもあるので、もう一度見直してはいかがでしょう。
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移り箸
いったん取り掛けてから、他の料理に替えること。
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迷い箸
どの料理を食べようか迷い、箸をもったまま料理の上であちこち動かす事。
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揃え箸
箸先を下や唇の上で揃えたり、膳の上や食器の中で揃える事。
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ほじり箸
盛り付けを無視して、器の底のほうにあるものをほじりだす事。
※和食は、上からまた手前から食べていくのが原則です。
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かき箸
食器の縁に口を当てて、料理を箸でかき込む事。
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もぎ箸
お箸についたご飯などを、口でもぎとる事。
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涙箸
箸先から汁をたらす事。
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刺し箸
料理にお箸を串のように刺して食べる事。
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重ね箸
同じ料理ばかり手につける事。
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掻き箸
食事中、頭や体のかゆいところをお箸で掻く事。
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せせり箸
お箸を爪楊枝代わりに使う事。
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寄せ箸
お箸で器を引き寄せる事。
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渡し箸
食事の途中、お箸を食器の上に渡して置く事。※仏事の意味合いがあります。
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指差し箸
箸先で、またはお箸を持ったまま、人を指差す事。
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盛り上げ箸
話に夢中になって、お箸を振り上げながら話す事。
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噛み箸
箸先を噛む事。
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くわえ箸
お箸を下に置かず、口にくわえたまま、食器などを手に持つ事。
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受け箸
お箸を持ったまま、おかわりをする事。
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すかし箸
骨の付いた魚の上側を食べた後、魚をひっくり返さずに骨越しに裏側の身をつついて食べる事。
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つき立て箸
お箸をご飯の上に立てる事。※亡くなった人の枕御飯の時のみ許されている行為です。
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横箸
お箸を二本揃えて、スプーンのように食べ物をすくい上げる事。
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叩き箸
お箸で器を叩く事。※餓鬼が来るといわれ、悪霊を招く行為といわれています。
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拾い箸
箸から箸へと食べ物を受け渡す事。(遺骨を拾う行為を想起させるため忌み嫌われます。)